国縫駅 (函館本線)

◆レトロな駅舎が残る国縫駅

中ノ沢駅を出て更に南に進路をとる。辺りの景色は相変わらず荒涼とした原野がどこまでも続いているようである。そしてそんな中に次の国縫駅があった。駅周辺は国縫の小さな集落があるところのようであった。そして国縫駅はレトロチックな雰囲気に包まれたなんとも感慨深い建物であった。擦れた駅玄関の「国縫駅」という文字が歴史を感じさせるのであった。玄関を入ると雪国特有のお馴染みの雪切り室があり、その向こうに玄関がある二重構造の玄関である。レトロチックな駅舎内を見渡し、満足感に浸る筆者がいるのであった。ただ残念なのは、椅子がプラスチック製のものに交換されていて雰囲気が少し損なわれている。昔のような木製の長椅子が残っていたならば、最高なのだがと、ひとり呟くのであった。

国縫駅からはかつて日本海側に瀬棚線が分岐していたが、1987年JR民営化直前に廃線となっている。ここもまた数多い北海道の廃線跡を伝える駅となっているようだった。

駅を探索していると警報機が鳴り出したのでホームに出てみた。函館方面からキハ183系北斗のお出ましのようだ。あっという間に過ぎ去った特急北斗だった。更に上り線にも列車が来た。今度はキハ281系スーパー北斗が爆音を立てて過ぎ去ったのであった。

新旧のキハ183系、キハ281系が北の大地を疾走する函館本線の旅はまだまだ続くのであった。

 

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